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『ほっぺ』が落ちるとはよくいうけども

2013 年 11 月 29 日 金曜日

熊本県のゆるキャラとして大人気の“くまモン”。
そんなくまモンにまたもや大慌てな出来事が。

「くまモンのほっぺ探しています」

10月30日にくまモンのトレードマークである真っ赤なほっぺを紛失してしまったというのです。くまモンから赤いほっぺをとったら、ただの熊……?
というかもともと熊であるかどうかすらあやしい。

行く先々で集まった多くのくまモンファンの皆さんにむけて、スタッフがビラをくばり、一生懸命「ほっぺ探し」をお願いしています。

トレードマークである“赤いほっぺ”を紛失したとして捜索活動を開始しましたが、無事に赤いほっぺが見つかったとして、熊本県知事の蒲島郁夫とともに11月5日に都内で記者会見を行われました。
くまモンの赤いほっぺはなぜ失くなったのか、蒲島知事の説明によれば、

『熊本県には赤のイメージがあるばかりでなく、馬刺しに代表される赤い色の美味しいものや、美しいものがたくさんあるという。そして、そんな熊本の“ほっぺが落ちる”ほど美味しい赤い食べ物を食べたくまモンが実際に大切なほっぺを落とした、というストーリーを展開することで、『前代未聞の大事件を通して、熊本には大切な“赤”があることを皆さんに伝えたかったのです』

と、“自作自演”であったことを告白。同知事は

『ほっぺを無くしたくまモンのことを心から心配してくださった全国の方々にお礼とお詫びを申し上げます』

とコメントしました。

webサイトで、紛失したほっぺを探している捜索本部に、見つかりましたと一報が入り、トマト畑で、イチゴ畑で、天草で………赤くて美味しいもの・大切なものを熊本県民の方々が満面の笑みで掲げているストーリー仕立てのTHE MOVIEが公開中です。

人気・注目率の高いくまモンのアイデンティティとも言えるほっぺをなくすことから熊本のPRにつなげるという実に見事なイメージ戦略でした。

ただ、本気にしてしまったお子様へのフォローはしっかりしてあげて欲しいですね!
(文=C.N)

公式サイト『赤いけん!ウマいけん!くまもと

ディズニキャラクター(の、中の人)のプロ根性

2013 年 8 月 30 日 金曜日

今年30周年と話題の東京ディズニーリゾート。
有名な話ですが、ディズニーで働いている人のキャラクターやパフォーマンスにかける意気込みは半端ではなく、同じパーク内には絶対に同じキャラは複数同時に存在させない、客の命の危険があるくらいの非常時でなければキャラの設定から外れたことをしてはいけない、などいろいろなルールがあり、着ぐるみでも「中の人などいない!」をまじめに貫いているキャラクターたちのパフォーマンスが評判ですね。
写真を撮るのに失敗して子供に怒られたお父さんの方を抱いてを慰めたり、トイレに入っている彼女を待っていた男性を独り身と勘違いして慰めようとしてくれたり…
実に人間味あふれています。ゲストに楽しんでもらおうという意気込みが伝わってきますね。

ディズニーが経営する某ホテルでは、ミッキーとミニーとその他2名ほどのそんな(着ぐるみの)キャラクターが敷地内を徘徊して館内を盛り上げるサービスが有名です。
そんなミッキー(の、中の人)の出勤時間は夜明け前らしい。
そして、ほとんどの日、ほとんどの客は寝静まっていて、客は誰もいないはず。
それでもミッキー(の、中の人)は薄暗いホテル館内を従業員2人を前後に従えて踊りながら元気一杯に登場!
なぜなら、ミッキー(の、中の人)はいかなる時もミッキーでいなければならないから…

夜明け前で真っ暗でも、
だれもいなくても、
いつでもミッキー!イェイ!
そこまでやるんですか。

キャラクターの演技にしても、デザインにしても、そんな細かいディティールみていない・気づかないということもあるでしょう。でもそこまで細部にこだわるからこそ、美しい・面白いという説得力が違うのではないでしょうか。「わかればいい」「うごけばいい」というレベルではなく、感動を与えるためには、そういう「そこまでやるか」という細部への真剣さが不可欠なのでしょう。
(文=C.N)

いつ著作権について考えるの?今でしょ!

2013 年 6 月 24 日 月曜日

いつやるの?と聞かれたら「今でしょ!」と答える。

もともとは大学受験予備校「東進ハイスクール」のCMで、現代文講師の林修さんが黒板の前で「今でしょ!」と呼びかける決め台詞です。
続いて出演したトヨタのCMでも「じゃあ、いつ買うの?今でしょ!」がドはまり。
タイミング良く使うと面白いのでCMやら日常会話で使用されまくっているワンフレーズですが、そもそも無断でこのフレーズを使用して著作権的に問題は無いのでしょうか?

とある弁護士さんによると…

「著作物と言えるための要件の一つに『創造性』がありますが、このように極めて短いフレーズについて創造性を認めることは難しいといえます。とても印象的でキャッチ―な使われ方がされているのは事実ですが、言葉自体は特に目新しさのない、ありふれたものだからです。
また、この様に短くて、ありふれた言葉に著作権が成立してしまうと、うっかりその言葉を使ってしまったら著作権侵害ということになりかねません。これでは言葉を使った表現に対する制約が大きくなりすぎて、著作権法が目的としている文化の発展を妨げることになってしまいます」

つまり極端に短いフレーズは「著作権」とは言えないそうです。
普段の日常会話の中にも言葉の使用制限ができてしまい、発言の自由がなくなってしまうということにたくさんの人が使えば使うほど元ネタの認知度も高まっていくのですから、どんどん使ってもらった方が良いに決まっていますよね。

キャッチコピーのアイディアになるものは、ごくごく身近にあるもの。
思わず使っちゃう・使いたくなるおもしろい言葉を発見したいものです・・・
(文=C.N)

このキャンペーンあり?なし?

2013 年 1 月 29 日 火曜日

60mincharenge

様々な反響を呼んでいる
マクドナルドの「ENJOY!60秒サービス」。

注文から会計、商品渡しまでを60秒で完了させる。
60秒を超えた場合は次回使用できる無料券をプレゼントする
というのがこのキャンペーンの概要ですが、
CMや広告を見た段階で顧客は
「こんなのムリ」「接客のクオリティが落ちる」
と言うような印象を受けます。
実際にキャンペーン中マックで注文すると
チーズバーガーからチーズが飛び抜けたり、野菜が散々な
状態で出されることも。

一見無茶な内容のキャンペーンですが、60秒以内でこなせれば
「マックってすごい!」という評価になりますし、
逆に失敗したとしてもキャンペーンの無茶ぶりに
一生懸命対応している店員や散々な状態のバーガーが
どこかおかしくてで笑いを誘います。
それをSNSなどで発信→興味を持った人が足を運び、
さらに話題を拡散させます。

無料券をもらった客は有効期限までに一度は足を運ぶと思いますが
その時にはキャンペーンが終わって通常の接客に戻っており、
キャンペーン中に足を運んだ人間は「ENJOY!60秒サービス」の
時よりも必ず接客が良くなったと感じるはず。
結果、接客力・クオリティの高さをユーザーに再認識させ
「やっぱりマックの接客って良いな!」という心証を与えるのが
このキャンペーンの上手い所だと思います。

批判から自社本来のロイヤリティを
再認識させるような一種の炎上マーケティング。
普通は顧客離れを心配してしまうところですが
自社の良いところをアピールする
とても思い切ったキャンペーンだなと感じました。

絵だと分かったときの驚き

2012 年 12 月 20 日 木曜日

リアルイラストケーキ
このケーキとってもおいしそうですよね!
でもこの画像、写真ではなくリアルに描写された絵なんです。

見事な絵を描いているのは
オランダ人アーティストのTjalf Sparnaayさん。
彼の描く絵は美味しそうな香りが漂ってきそうなほど。
特に秀逸と言われているのは目玉焼きの絵です!
色、形はもちろん焦げ目の部分まで丁寧に描かれていて、
視覚情報だけで食感や味まで伝わってきそうです。

一見どこにでもある食べ物が描かれている
ただの絵だと思っていても、
洗練されたタッチや丁寧な描写から、
見る人に様々な驚きと感動を与えてくれます。
モチーフの特徴を的確に捉え、
魅力を最大限に伝えているこの作品からは
あたりまえのこと・ものを誰よりも丁寧に繊細に描くことで、
価値ある作品となったように思います。

私たちデザイナーにとって、社会人として必要な要素が
たくさん入っているのではないでしょうか?
(文=C.N)

Pouch「ええっ! コレ本物のケーキじゃないの!? どんなに目をこすっても本物に見えてしまう、あまりにもリアルな食べ物の絵」より
他にもリアルイラストが掲載されています!